高経年化研究グループ材料に関する研究
材料の耐久性を研究する
原子力発電所で使用されている金属材料は、高温高圧水中での腐食や中性子照射により劣化します。そのため、長期的に発電所の安全性を確保するには、材料の劣化機構を解明する必要があります。
材料に関する研究では、原子力発電所の配管、構造物等の主要な構造材料であるニッケル基合金やステンレス鋼および低合金鋼などの金属について、実機材および模擬材を用いて機械試験、腐食試験を実施しています。併せて材料の特性調査および数値解析によりき裂進展の評価を行うことで、高経年化に伴う構造材料の腐食や疲労、照射損傷などの機構の解明と経年劣化事象の進展予測に関する研究に取り組んでいます。また原子力発電所の専門医的な役割を担い、実際に発生した機器、配管の損傷原因を調査しています。
さらに発電所の安全上重要な機器・材料の劣化の程度を初期段階で確実に検出・評価できる非破壊検査技術の開発に取り組んでいます。
腐食劣化研究
原子力発電所と同じ環境を模擬し、材料の腐食劣化機構について研究しています。
照射劣化研究
中性子による材料の照射劣化機構について研究しています。
非破壊材料評価・検査研究
材料の劣化の程度を初期段階で確実に検出・評価できる非破壊検査技術の開発について研究しています。
腐食試験装置
主な成果 – 書籍・冊子
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『原子炉容器鋼の照射組織変化』
(INSS/2001年) -
『PWR1次系環境下における600合金の応力腐食割れの発生と予測』
(INSS/2008年) -
『ステンレス鋼の軽水炉照射挙動』
(INSS/2009年) -
『PWR1次系環境でのステンレス鋼のSCC挙動』
(INSS/2012年) -
『Mechanisms of Material Degradation and Non-Destructive Evaluation in Light Water Reactors』
(INSS/2002年)
主な成果
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1次冷却材管溶接部の欠陥検出性に優れた大型2振動子探触子を用いた超音波自動探傷装置を開発し、実機適用性を検証
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国の研究プロジェクトにより有効性の評価を受けたケーブル劣化診断技術